桐生順平、2度目の賞金王
住之江・グランプリ
2025年12月22日12:00公開
大阪・住之江ボートのナイターSG「第40回グランプリ」は21日、最終日の12Rで優勝戦が行われ、1号艇の桐生順平(39)=埼玉=がコンマ06のトップスタートを決めて逃げ切り、2017年の第32回大会以来8年ぶり2度目の優勝。賞金1億1000万円を獲得し、2度目の賞金王に輝いた。SGは24年10月のダービー(戸田)以来、通算5回目の優勝。11Rの「グランプリシリーズ」優勝戦は1号艇の毒島誠(41)=群馬=がコンマ12のトップスタートでイン速攻を決め、区切りのSG10冠目を挙げた。
そつのないレース運び
「舞い上がることなく、ちゃんと地に足をつけて普段通りにやっていきます」。3回戦終了後の共同会見で、桐生は淡々とこう締めくくった。GP優勝戦でも、やることは変わらない。目の前のレースに一走入魂。いつも通りペラと向き合い、マッチングの精度を高めていった。結果は見ての通り、コンマ06のトップSから鉄壁のイン速攻で圧勝。「ほっとしています。(レース中は)ずっと歓声が聞こえていたし、大丈夫かなと思った」と最後もクールにまとめて、2度目の黄金ヘルメットを手中に収めた。
トライアルは桐生らしい、そつのないレース運びだった。決して納得のいく仕上がりとはいかなかったが、2nd1、2回戦ともに2コースから2着を確保。「2回ともターンマークは空いているけど、順走しているという感じ」と不満をもらしていたが、ミスなくしのいだことで運命の歯車が桐生に味方する。池田浩二、茅原悠紀のランキング上位勢が不良航法の減点で後退。ポイントでも首位に立つと、3回戦で1号艇を引き当てる強運を発揮して1着ゴール。気が付けばファイナルのポールポジションを手に入れて、勝利への方程式は完成した。
今年はここに至るまで、決して平たんな道のりではなかった。勝ちきれない状況でも平常心を保って我慢の走りを続け、1年の最後に大きな実となって結実した。「(金冠は)8年ぶり…長かったです」と肩の荷をおろした。ボート界の頂点を二度、極めても、今後の抱負は「目の前の一走一走を頑張る、としか言えない」と締めくくるあたりは桐生らしさと言えるか。2026年も一からのスタートで3度目の頂点を目指す。
桐生順平(きりゅう・じゅんぺい) 1986年10月7日生まれの39歳。161センチ、52キロ。血液型は。福島県出身。学校法人石川高校卒業。選手養成100期生、埼玉支部所属。同期には秦英悟、中田元泰、宮地元輝、青木玄太、川野芽唯らがいる。07年5月の戸田でデビュー(3着)。11年8月の戸田で初優勝。11年のオールスター(尼崎)でSG初出場。15年のクラシック(尼崎)でSG初優勝。25年のグランプリ(住之江)を含むSG5冠。G119Vを含む通算優勝は64回。
【戦い終わって】
関浩哉(2着)いい仕上がりでした。桐生さんよりも良かったかもしれない。Sは追い風で様子を見たけどしっかり入れられたのは良かった。
茅原悠紀(3着)関選手が出ていた。何回もいい感じでつかまえたかと思ったけど負けました。
馬場貴也(4着)昨年は5着で今年は4着。着順を上げられたことを前向きにとらえて来年に向かいたい。
西山貴浩(5着)少し回りすぎていたのかな。でもSも全速でいけたし、悔いはないです。
上條暢嵩(6着)1着勝負と思って少し伸び型になっていて、ターンでかじがきかなかった。また来年頑張ります。
毒島、波乱の1年をSG10勝で結ぶ
進入の乱れも心の乱れにはつながらなかった。優出1号艇の毒島誠が、本番だけピット離れで遅れた艇が前付けに動く待機行動になってもあっさりイン逃げに成功。SGタイトル数を2桁に乗せ、「目標の数字だったので良かった」といつもの笑顔を振りまいた。
展示の3対3の進入は本番では4対2。「自分にとってはそれが奏功したかな」。伸びるダッシュ勢の位置は遠くなり、脅威は縮小。ただでさえ強い実力者を、さらに落ち着かせることになった。
グランプリV、MVPなど最高の一年だった昨年から今年は大転落。F2も犯し、年が明ければB2級とどん底まで落ちた。それでも、「(F休み中に出演した)イベントでファンと接する機会があって力をもらった。感謝の一年でした」。むしろ、人生を豊かにしたとしか捉えていない。
「B2級なので大きなことを言える立場ではないけど、一般戦をしっかり盛り上げて、売り上げが上がるように努力したい」。心を支えてくれたファンと業界へ、新年は水面からたっぷりと恩返しする。
売り上げ目標クリア 第40回グランプリを開催した住之江ボートは、6日間で343億1720万6300円を売り上げ、目標額とした300億円を大幅に上回った。