養成所チャンプは佐賀の小柳勝希
第136期修了記念競走
2025年3月21日12:00公開
ボートレースの「第136期修了記念競走」が19日、福岡県柳川市のボートレーサー養成所で家族、関係者約350人が見守る中で行われた。リーグ戦勝率上位6人による養成所チャンプ決定戦は、4号艇の小柳勝希(19、佐賀)がコンマ29のSから2周2Mで抜きを決め、佐賀支部では126期の常住蓮以来、9人目となる養成所チャンプに輝いた。
1年間の厳しい訓練を乗り越えた修了生29人(女子10人)は5月に全国の各レース場でデビューする。
1年間の苦労が報われた瞬間、自然と涙がこぼれ落ちた。養成所チャンプ決定戦で、Sはコンマ29と分が悪かった小柳。だが、2Mで鐘ケ江、桜井の競り合いをしっかり見極め「外に出た方が(ハンドルの)切りしろがある」。瞬時の判断で差し返すと、並走となった鐘ケ江を2周2Mで突き放して逆転勝ち。「4枠だったのでチャンスはあると思っていた。無事故で完走できたことがうれしくてほっとしています」とあふれる涙を手で拭った。
子どものころから父親に連れられ、からつボートに来ていた。ボートレースを身近に感じていたが、小学生のときに父親がボートレーサーを目指していたことを知り、「レーサーになれなかった父親の分まで夢をかなえようと思った」。父の果たせなかった夢の舞台へ挑戦。そして家族が見守る中、表彰台の一番上に立つ姿を見た父から「おめでとう」と言われ、満面の笑みを浮かべた。
佐賀支部は、峰竜太を筆頭に深川真二や定松勇樹ら艇界を代表するレーサーが数多い。そんな中で目標にするのは「冷静で若手でも上の舞台で戦っている末永(和也)さんです」とうれしそうに話す。
養成所チャンプの称号は当然デビュー戦から注目を集める。そんな重圧もまだ19歳の若武者は「あまり気負わず自分の全能力を発揮し、少しでも上の着を取れるように一走入魂で頑張りたい」。静かに、そして誰よりも熱い思いを胸に秘める小柳が、スターへの階段を一歩ずつ歩み始める。
(島田清二)