2号艇の毒島誠がSG8勝目
第59回ボートレースクラシック
2024年3月21日6:00公開
埼玉県・戸田ボートのSG「第59回ボートレースクラシック」は20日、最終日の12Rで安定板を装着して優勝戦が行われ、2号艇の毒島誠(40、群馬)が2コースからコンマ08のSで差しを決め、この大会は初、SGは2020年・第23回チャレンジカップ以来となる通算8回目の優勝。賞金4000万円を獲得して、同ランクはトップに躍り出た。2着は平本真之、3着には宮之原輝紀が入り、地元の桐生順平は4着。1号艇で人気を集めた吉川元浩は転覆(責任外)、大会連覇が懸かった土屋智則は不完走(同)に終わった。
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- 第59回ボートレースクラシック最終日
追い風10メートルの差しハンドル
磨き抜かれた毒島のテクニックがものをいった。11R発走前から春の嵐となり、水面コンディションが急激に悪化。HS追い風10メートルが吹いた優勝戦。吉川と土屋の両サイドに少しスリット先行されたが、吉川は強い追い風にあおられて無念の転覆。そのアクシデントにも動ぜず、毒島は焦ることなくターンマークだけを見て、渾身(こんしん)の差しハンドルをねじ込むとBS先頭に立った。
「勝つとしたら2号艇しかないと思っていたし、追い風ビュンビュンの水面しかないとも思っていた。風が強ければむしろいい展開になるし、僕は何があってもターンマークだけを見て回るつもりしかなかった。勝因は風、追い風は大好物です(笑)」。赤城おろしが吹く桐生水面で鍛え上げられた判断力と旋回力を駆使して、大勢のファンが待つVゴールを駆け抜けた。
3年4カ月ぶりのビッグタイトル獲得。「(2022年の)GPシリーズのインで飛んでから、その後は得点トップもあったけど、それでも駄目。自分は『こんなものなのかな…』と思ったけど、メンタル面を含めたトレーニングをして気持ちを入れ替えた」。逆境をバネにして這い上がり、成長する強さが毒島にはある。
優勝賞金4000万円を手にすることによって、もちろん獲得賞金ランクはぶっちぎりの1位だ。「余裕があるというのも変だけど気持ちは楽になる」。悲願のグランプリVへ。2024年シーズンの主役はこの男、毒島と断言できるV劇だった。
(石井誠司)
毒島誠(ぶすじま・まこと) 1984(昭和59)年1月8日生まれの40歳。162センチ、52キロ。血液型はB。群馬県桐生市出身。県立桐生工業高等学校卒業。選手養成92期生、群馬支部所属。同期には吉川喜継、安達裕樹、松村敏、大峯豊、竹田辰也らがいる。2003年5月・桐生でデビュー(3着)。06年9月・鳴門で初優勝。SGは10年・オールスター(浜名湖)で初出場。13年・メモリアル(まるがめ)でビッグ初優勝。ほか、24年・クラシック(戸田)などビッグ8冠。G116Vを含む通算優勝は77回。
1号艇吉川「下手くそだった」
5年前の戸田クラシック覇者で、優勝戦1号艇だった吉川元浩は悔しい転覆に終わった。インからコンマ05の踏み込みで逃げ切り態勢に入ったが、旋回の後期に風にあおられ失速。避けきれなかった後続艇に接触されての転覆に「下手くそだった。自分の技量不足」と自らを切り捨てた。
「思ったよりも風が強くて、ハンドルを切る時に自分の予定を超えていた。また出直します」。
1Mは追い風に押されて行き過ぎる形になり、事故がなくても逃げ切れていたかは微妙。強風による4日目の中止も味方に予選トップ通過を果たしたが、最後はその強風が敵になった。
戦い終わって
❻平本真之(2着) いい風が吹いてくれたし、気象条件が僕に合っていた。毒島さんもしっかり回ったので自分なりには狙い通りに運べた。この2着は大きい。
❹宮之原輝紀(3着) Sは全速だけど、あれが精いっぱい。出ていくほどのパワーはなかったけど足は悪くなかったし、後悔のないレースはできた。
❺桐生順平(4着) もっといいターンができたはず。技量不足以外の何物でもない。仕上がりは変わらず良かったし、整備で足の上積みもあったと思う。まだ頑張らないといけない材料ができたという感じ。
❸土屋智則(不完走) 足自体は良かったけど(吉川が目の前で転覆し)完全に乗り上げてしまった。残念だけど仕方ない。2人ともけがはなかったのが幸い。